定年後の男性が急に元気をなくしてしまう姿を、僕はこれまで何度も見てきました。
定年を迎えた男性って、まるで前日までフル稼働していたロボットが、翌朝突然「充電ケーブルどこ?」と探し始めるような状態になることがあります。 ついこないだまで会社で戦っていたのに、翌日からはテレビの前で静かに座り込む。 あれは本当に不思議です。誰か“定年後の取扱説明書”を作ってほしい。
一方で女性はどうでしょう。 もう、元気。とにかく元気。自分の母親もその友達も。旅行に行き、趣味を楽しみ、地域活動に参加し、気づけば新しい習い事まで始めている。 「あなた、いつ寝てるんですか?」と聞きたくなるほどです。
男性はどうしても“仕事中心”で生きてきた人が多い。 だから、その大黒柱が抜けると、家の中で急にバランスを崩してしまう。 まるで JENGA の最後の一本を抜かれたみたいに、ガタガタッと。
■ 僕自身も感じた「もし明日から仕事がなくなったら…?」という不安
僕は、大学院を卒業後、いわゆる大企業に勤め、運にも恵まれて順調なキャリアを歩んでいました。イギリス駐在の機会なんかもあり、それなりに刺激的で楽しい会社生活でした。
ただ、ふと立ち止まって考えてしまいました。
「もし明日から仕事がなくなったら、僕はどうなるんだろう」
朝起きて、誰とも話さず、やることもなく、ただ時間が過ぎていく。 その姿を想像した瞬間、背筋がスッと冷えました。 ホラー映画より怖い。
だからこそ、僕は働き方や時間の使い方を見直しました。 サイドFIREという選択もしましたが、これは“人生の軸を仕事以外にも広げるための手段”のひとつにすぎません。 特別な生き方を推したいわけではなく、 「自分の時間を自分の意思で使えるようになること」 これが大事だと気づいたのです。
■ 僕が増やしたいのは「ただ元気なシニア」ではなく“スマートなシニア”
「スマートとは、見た目のことだけではありません。生き方、考え方、習慣、人との関わり方。」
スマートなシニアとは、 ・自分の時間を楽しめる ・新しいことに挑戦できる ・身だしなみを整えている ・人とのつながりを大切にする ・人生を前向きに語れる
つまり、 「年齢を重ねても、ちょっとカッコつけて生きられる人」 のことです。
別に高級スーツを着て街を歩けと言っているわけではありません。 ただ、近所のコンビニに行くときに“寝癖+ジャージ”のセットを卒業するだけでも、人生は変わります。
■ 人生は、いくつになっても作り直せる
「僕たちの人生は、まだまだこれからです。」
定年は“終わり”ではなく“人生の大型アップデート”です。 スマホだってアップデートすると動きが軽くなるように、 人間もアップデートすればもっと軽やかに生きられる。
もし今、毎日が少し物足りないなら。 もし今、やることがなくて困っているなら。 もし今、「もう歳だから」と思っているなら。
それ、全部ただの思い込みです。 むしろ今こそ、人生の“自由時間”が始まった瞬間です。
■ 最後に
あなたが「スマートに年齢を重ねる男性」になったとき、 きっと周りの人はこう言うでしょう。
「なんか最近、あの人ちょっとカッコよくない」 「え、定年後のほうが元気じゃない」 「むしろ若返ってない?」
そう言われたら、心の中でそっとガッツポーズしましょう。そんなガッツポーズを一つでも多く生み出すために、自分の経験が役に立ったら嬉しいです。